保育園の入園不承諾通知が届いたようで、激しい怒りが込められた内容の匿名投稿ブログが、大きな話題を呼んでいる。我が子が保育園落ちた腹いせに、「政治が悪い」、「政治家半分クビにして、日本もついでに死ね!」とばかり、ちょいと愚痴ってみたら、大変な騒ぎになった。
何を勘違いしたのか、民主党やら共産党やらの女性議員先生たちが、国会に持ち込んだ。
こうなればマスコミはノリノリで、連日「保育所作れ、保育士足りない」の大合唱となってしまった。
BS日本テレビに作家の曽野綾子氏が出演、「日本死ね」に対して、強烈なパンチを打つ。
「若い人が、贅沢な住宅を持たないこと。4畳半一間で暮らせばいい。そうすると、奥さんが働きでなきゃいけない状況が減ってくる」だって。「政府に全部を叶えてもらおうなんて無理」 「自分の子どもが入れないと、日本死ねとかいう自己中心」と、それは凄すぎる発言をした。
一部の言葉尻をつかまえ、大騒ぎ大好きなマスコミやネットの世界は、またまた炎上。
書き込みをしたご本人、そんな筈ではなかったと、びっくり・ポンに違いない。
この番組、BS日本「深層NEWS」の名誉のために弁解をしておく。
番組の趣旨は、「未曽有の災害から日本人は何を学び、その後の復興にどう立ち向かうべきか。日本人に求められる“強く生き抜く力”とは何か」曽野綾子氏に質す…というものであった。
曽野氏は、自らが体験した戦後復興と震災復興とを重ね合わせ、「相手の苦しみ、悲しみをともに持ち、ささやかな親切を尽くすこと」の重要さを訴えた。これを伝えることが番組の、そして曽野氏の真意であった。マスコミの得意技、言葉だけが独り歩きした。
そんな時に某中学校の校長が、全校集会で「女性にとって最も大切なことは、子どもを2人以上産むこと。仕事でキャリアを積むこと以上に価値がある」などと発言。
「待ってました」とばかりマスコミの乱痴気騒ぎが始まった。
これに対し校長は、「生徒や保護者から直接おかしいという声は届いていない。私の発言で傷ついた生徒がいたなら真意をきちんと説明する」と述べ、自分の主張は正しいとの信念を語っている。
一方で、少子高齢化や不安定な年金制度などの課題を指摘し、「男女が協力して子どもを育てるのが社会への恩返し」と主張した。
何か、至極まともに聞こえてくるが、世の批判はすさまじいもののようだ。
スウェーデンのように、育児、介護はほとんど無料、素晴らしき福祉国家である。
自分の子供の育児はヘルパーに頼み、自分は他人の子供のヘルパーとして働いている。
何かへん!だと、気になって仕方がない。
秩父地方の総鎮守「秩父神社」、そこには昔から、「親の心得」という立札が建てられている。
赤子には肌を離すな。 幼児には手を離すな。 子供には目を離すな。 若者には心を離すな。 |
母親が、もっと豊かになりたいと、何よりも仕事第一優先になった時、触れ合いのタッチングラブは…
誰としたらいいのだろうか。
幼児としっかり手を結び守ってあげるのは…子供の変化を見極める目は、みんなママ以外の人に委ねて、
「私は輝くビジネスウーマン!」
秩父神社の立礼は、全く実のないお題目、そうあれと誰かが望んでいる。
2016年3月20日
カテゴリー:飯島賢二のコラム