「仕事の段取りが悪い」「仕事が遅い」「無駄が多く、イライラする」…こんなタイプの人、あなたの身近にいるに違いない。仕事ができる(早い)人とできない(遅い)人には、どんな差があるのだろう。
一見して判る特色は、机が汚く整理されていない人、仕事できない予備軍の可能性が高い。
机が整理されていれば、モノを探す時間を短縮できるだけでなく、仕事に必要な段取り力も高まるというものだ。自分のデスクだけが汚い人、仲間のスタッフへの配慮がなく、優しさが欠如している。
仕事が遅い人はレスポンスの反応も遅く、仕事が早い人は当然、反応が早いという傾向ある。
メールのレスポンスの早さと仕事能力は、ほぼ比例すると言っておこう。
仕事の出来る人は、総じて目標から逆算して仕事を進める。
「自分がやるべきこと」「部下・同僚に依頼すべきこと」「進捗状況のチェック」等々を「目標(仕事の期限)から逆算して」取り組んでいく。
だから必ず、仕事に優先順位をつけて重要度の高いものから進めていくこととなる。
今日やるべきことは、何が何でも今日中に終わらせることを常とするが、仕事の出来ない人は、こんなことをしない。
いつまでもダラダラとルーズに仕事をやっている人がいる。これは、自分で自分の仕事のタイムリミットを決めていない人である。一つの仕事に対して、時間を3倍かけたところで、クオリティーが3倍になることは、芸術の世界以外、そうそうあることではない。
山積する仕事に手がつかず、「きっと誰かが、うまいこと処理してくれるだろう」とか「この仕事は、期限が来てしまう前に、きっと彼がやってくれるだろう」と都合の良い解釈をして、何となく逃げてしまう人、仕事の進展状況を、きちんと把握しながら仕事を進めていない証拠である。どんなにすばらしい仕事をしても、スケジュール管理ができなければ、納期に間に合わせることはできない。
また仕事を完璧にやることに執着する人、これも結果的に仕事ができない場合が多い。
少し難しい仕事で完璧主義を発揮しようとすると、ほぼ間違いなく途中で挫折するか、100%に到達するまで時間がかかる。結果、コストがかかり、チャンスが逃げてしまうことも多い。
ムダな時間の費消は、他の仕事に支障が出ることもあるかもしれない。
だから、完璧主義者は企業では評価されない。
仕事が遅い人は、ホントはやらなくてよい仕事をたくさん抱えている。断るという事が苦手な人だ。
仕事が早い人は、やらない仕事を決めている。だから頼まれた仕事を断る事ができる。
ということは、人に頼むのがうまい人、つまりそれだけの人間関係を作れる人である。
ということは、コミュニケーション能力が高く、心地良く、他人に仕事を頼むのが上手な能力を持っているということに他ならない。
「仕事をする」ということは、常に「誰かの期待に応える」ことと同じこと。
自分の役割を認識し、それを100%達成することで、周囲からの信頼を得ることである。
知識やスキルがいくらあっても、 「できる人」にはなれない。結局、仕事ができる・できない…の差は、この「信頼」を勝ち得るか否かにあると言っても過言ではない。
2016年2月7日
カテゴリー:飯島賢二のコラム