第398回 金融円滑化法とその後について③
金融円滑化邦語の対応として、経営革新等支援機関認定制度があることは前号、前々号で触れた。
では、具体的には何を行えばいいのだろうか。
基本的には、通常の経営計画策定の流れを行うこととなる。
まず、自社の分析から始まる。
自社の持っている資産や財産をしっかりと把握する。
そのためのたな卸しを行う。
具体的には、二つのルートより行う。
まずは、数字上のしっかりとした現状を把握するため、財務分析をしっかり行う必要がある。
例えば、償却資産を現状の評価額に計算しなおしたり、簿外資産の計算を行ったりをします。
それゆえ、自社の数字上での現状を性格に把握します。
そして、同時に、現状の数字以外の分析も行います。
例えば、自社の現状持っているブランド力を見出す。
具体的には、他社と比較しての自社の差別できるポイント、強み弱みを抽出したり、従業員の調査を行い、実際に現状の従業員の持っている能力を洗い出したり、経営者にヒアリングを行い、目指す経営理念や経営者の思いを具体化したりを行う。
以上のようなことを行うが故、その企業が、どのような戦略をたて、どんなターゲットに向けて、どのようにアピールすればよいのか、また、他企業と比べ、どこで差別化を図りアピールすべきかなどの計画を大筋で立てる。
そして次に、計画を策定する。
上記の内容を基に、3年から5年後へ向けての経営計画を策定する。
具体的には前述した内容を受けて、それを数字に落とし込む作業となる。
大筋の計画の達成のためには、どのような投資を行うべきか、そしてそれにはいくらの経費が係るのかを算出したり、それがため売上がどのように伸びるのかを作成し将来の事業計画として策定する。
例えば、3年後に黒字化し、返済をスムーズに行えるようにするためには、どのような計画を立てればいいのかを、専門家によって作成する。
これが、経営革新等支援機関認定制度の一つの役割といえよう。
さて、そこで大事なポイントが、その依頼する専門家が、自社の業種に精通しているのかどうかということである。
数字の上では、いくらでも売上○%アップなど言える。
しかし、実際に考えてみた際に、その業種にあった計画を立てられるかどうかが問題である。
なので、依頼する際は、当然有償となるので、しっかりとした計画を作るために、その業種に精通しているかどうかを見極める必要がある。