第470回 リスクマネジメントについて 再び
事故や天災を事前に予知して置くことは、大切なことなのだが現在の科学技術を持ってしてもなかなか難しいのが実際のところ。
さて、そんな事故や天災といった、急激・偶然・外来と呼ばれるものに対ししっかりと供えをしておくことという考え方にリスクマネジメントと呼ばれるものがある。
どういう意味かと言えば、読んで字のごとくなのであるが、リスクをマネジメントつまり管理する、想定されるべきリスクに対し備えを十分に行いリスクを回避するというものである。
このマネジメントの方法には大きく分けて2つの管理方法がある、ここでそれを考えて行きたい。
まず、その前に大前提として、ここで言う『リスク』とはそもそも何であるかということである。
もちろん、上記のような事故、天災といったものもそうなのであるが、こと会社経営において想定される『リスク』とは広義で『倒産』のことを意味している。
つまり、例えば、地震が発生し、それにより建物に被害が発生、そのために営業を行うことができず倒産・廃業ということの無いようにするということである。
このようにして考えれば2つのマネジメント方法はより具体的でわかりやすくなるのではないだろうか。
1つ目は、未然に防ぐという方法である。
上記の地震の例で言えば、いつ来るかわからない地震に備えるために、建物の耐震補強を行うこと、そして地震が発生してしまってもお客様に被害が及ばないようにしっかりと避難経路の確保避難訓練の実施が行われていることなどとなる。
これは様々なリスクを先に想定しておく必要があり、当然費用対効果の部分も含め、無駄な投資にならないようしっかり計画立てて備えておく必要がある。
そしてハード面の補強となると費用も多くかかるケースが多いので、まずは従業員対応ということを含めソフト面の拡充を目指すことが第一歩ではないだろうか。
2つ目は、実際に起こってしまった後の倒産リスクを防ぐという方法である。
これは保険で補うのが一般的であろう。
有事の際に突発的な多額の支出、これにより経営を圧迫してしまうことの無いようにしなければいけない。
いずれにせよ、どちらか片方で十分ということはなく、しっかりと両方備えておく必要があるため、無駄にならないよう、自社の想定されるリスクを抽出し、無駄の無いように見直しておく必要があると思われる。
しかし、会社の倒産リスクは何も上記の有事だけではない。
金融リスクがある。
これについて次回触れて行きたいと思う。