オリンピックの金メダリストは300万円まで非課税

税務関連情報 – 2016年09月12日

 

 8月21日に幕を閉じたブラジル・リオデジャネイロのオリンピックでは、日本勢が大活躍し、金メダル12個、銀メダル8個、銅メダル21個の計41個となり、前回2012年ロンドン大会の38個を上回り史上最多のメダルを獲得した。ところで、メダリストには、財団法人日本オリンピック委員会(JOC)や各競技団体からご褒美として報奨金が支給されるようだが、その報奨金は所得税法上どのような取扱いになっているのだろうか。

 JOCや財団法人日本身体障害者スポーツ協会(JPSA)から交付される報奨金については、一定額が非課税とされている。また、JOCやJPSAに加盟している競技団体等で、文部科学大臣の指定を受けたものから交付された金品についても一定額が非課税とされている。この非課税措置については、当初は租税特別措置法で規定されていたが、2010年度税制改正において所得税法の本則に規定された。

 JOCからの報奨金は、金メダルが500万円、銀メダルが200万円、銅メダルが100万円とされているほか、各競技団体からも賞金・報奨金を受け取ることができるが、賞金額は競技種目によって異なっており、種目によって最大水泳の3200万円(スポンサー企業も含め)から柔道の0円までと大きな差がある。さらに、メダリスト選手が所属している企業からも独自に支給される報奨金が受け取れるケースがある。

 これらのオリンピックの賞金・報奨金の所得税法上の取扱いについては、上記のように、「一定額の報奨金は非課税」とされている。財務大臣が非課税枠を定めており、JOCからの報奨金でもJOC加盟の競技団体からの報奨金でも同様に、オリンピック競技大会において第一位に交付される金額は300万円、第二位は200万円、第三位は100万円までが非課税とされている。この非課税枠を超えた部分は一時所得として課税される。

 したがって、金メダリストは500万円との差額の200万円が課税対象になってしまうわけだ。また、JOCに加盟していない競技団体やスポンサー企業から支払われる報奨金については全額一時所得扱いとして所得税が課される。オリンピック選手の中には、企業に所属している選手もいると思うが、その企業から報奨金が支給された場合は、賞与と同じ扱いで給与所得として源泉所得税が徴収されることになる。

 

 

  出典:ゼイタックス

http://www.taxcom.co.jp/snews/top/publish.cgi?news_src=2082&cat_src=tax&enc=utf-8

 

2016年9月13日IKG(~飯島経営グループ)
カテゴリー:税理士法人IKG


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